助成金を活用した採用管理


1. 障害者雇用管理とは


雇用管理とは、企業が経営目標を達成するために行う人事労務管理の中の一領域で、主に採用や配置・異動、能力開発、退職、雇用調整などを対象とした管理とされています。この雇用管理を障害者を対象に行う場合を、障害者雇用管理と呼んでいます。障害者雇用管理では、一般的な雇用管理に加えて専門的な雇用管理のノウハウが必要になります。なぜなら、障害者雇用管理では、障害者雇用促進法などの独自の法令や制度の適用を受けるため、コンプライアンス上の対応が必要になりますし、また、労働者である障害者にも特有のニーズがあり、それらへの対応が必要になることもあるからです。

 

こうした専門的な障害者雇用管理のノウハウを持たない(あるいは、ノウハウはあるけれど、もっと適切に障害者雇用管理をしていきたいと考える)企業様に、コンサルタントの立場から行う相談助言やサポートのことを「障害者雇用管理コンサルティング」と呼んでいます。


2. 採用管理のステップについて


障害者雇用管理のイメージが具体的に出来るよう、採用管理に焦点を当てて少し解説をしてみましょう。ここでは採用管理を準備段階、募集段階、採用・定着段階の3ステップに分けています。

 

【準備段階でやるべきこと】

①障害者雇用の理念と背景の確立:

・なぜ障害者雇用をするのかを明確化し、経営課題の一つとして位置付ける。

・障害者雇用の方針を作成し、経営方針や人事労務方針に組み込む。

②情報収集と理解の深化:

・障害者雇用促進法や地域の就労支援機関の役割などを把握する。

・障害者の種類や特徴、合理的配慮事例などについて学ぶ。

③現場の訪問や体験活動:

・就労継続支援事業所などを訪問し、障害者の働く姿を実際に見学する。

 

【募集段階でやるべきこと】

①職務内容の検討:

・現場の管理監督者と協力して、障害者に担ってもらうべき職務内容を検討する。

・職務の切り出しを行い、賃金に見合うよう職務を再設計する。

②労働条件の検討:

・職務に見合った賃金設定や労働条件を検討する。

・労働市場の相場や厚生労働省の情報を参照する。

③求人申し込み:

・ハローワークなどに求人申し込みを行い、適切な求職者を探す。

・助成金を活用するならば、計画を申請する。

 

【採用・定着段階でやるべきこと】

①採用選考:

・無償の職場体験や試行的な雇用を行い、適性を見極める選考方法を採用する。

・適切な人物を選考し、労働契約を締結する。

・必要な合理的配慮の内容を協議し合意する。

②労働契約の締結:

・労働関係法令を遵守した労働契約を締結し、採用者を定着させる。

 

採用管理では、企業の責任において、この3ステップを適切に管理し、着実に進めることが重要です。


3. 採用管理の場面で活用可能な助成金


採用管理の場面で使用可能な主な助成金として、「障害者トライアル雇用助成金」と「特定求職者雇用開発助成金」があります。

 

障害者トライアル雇用助成金は、障害者を一定期間試行的に雇用することで受給できる助成金です。試行的雇用の期間終了後には、継続雇用に移行することも、契約満了とすることも、どちらでも構いません。ですので、試しに障害者雇用にチャレンジしたい場合や、慎重な採用選考を行いたい場合などに活用しやすい助成金になっています。

 

特定求職者雇用開発助成金は、通常の雇用機会だけでは就職が困難な方のために、国が雇用機会を確保することを目的として雇用保険事業の一環で実施する助成金です。就職が困難な方の中に障害者が含まれており、障害者を継続雇用した場合に受給できる助成金です。

 

なお、どちらも細かい要件がありますのでご注意ください。当オフィスでは、これらの助成金の要件がクリアできるようにお手伝いをして、助成金の活用を支援するサービスを提供しています。


4. 障害者雇用管理コンサルティングをご活用下さい


当オフィスが行う障害者雇用管理コンサルティングは、こうした採用管理のステップを適切かつ着実に進められるよう管理しつつ、活用可能な助成金の提案(申請の提出代行・事務代理)まで行います。これらのサービスに対する料金は、受給できた助成金の中からお支払いいただけますので、最小限の費用負担で済むことがメリットです。障害者雇用義務や法定雇用率の達成に繋がれば、経営面の恩恵も大きいでしょう。ぜひ、お気軽にお問い合わせください(相談無料)。なお、現在、障害者トライアル雇用助成金を活用した支援サービスの半額キャンペーンを行っています。詳しくはこちらをどうぞ